「勉強ができる人」とは、どんな人だと思いますか?

テストで高い点数を取れる人。
難しい問題をすぐに解ける人。
たくさんのことを覚えている人。

もちろん、どれも素晴らしい力です。

けれど、学びのコーチとして子どもたちと関わる中で、
私は「勉強ができる」ということを、
点数や正解の数だけでは捉えていません。

輝きあい舎が考える「勉強ができる人」には、
大きく二つの特徴があります。

それは、

①自分に合った学習習慣があること
②うまくいかなかった経験から学べること

です。

この二つは、生まれつきの才能やセンスではありません。

毎日の過ごし方や物事の捉え方によって、
少しずつ育てていける力です。

今回は、学び続けるための土台となる二つの力についてお伝えします。


①自分に合った学習習慣がある

学習習慣は、一日で身につくものではありません。

「これから毎日、一時間勉強しよう!」

と決めても、それまで学習する習慣がなかった場合は、
なかなか続かないことがあります。

これは、本人の意志が弱いからではありません。

これまでの日常になかった行動を、急に大きく加えようとしているからです。

大切なのは、最初から完璧を目指すことではなく、
無理なく続けられる小さな行動から始めること。

例えば、

  • 夕食の前に計算問題を一問解く
  • お風呂の前に漢字を三つ書く
  • 学校から帰ったら、まず机に教材を出す
  • 寝る前に、今日学んだことを一つ思い出す

といった小さなことで構いません。

「こんなに少なくて意味があるの?」
と思うかもしれません。

けれど、最初に大切なのは、勉強量を増やすことよりも、
学ぶ行動を日常の中に置くこと
です。

すでに学習習慣がある人は、目標が変わっても、
その時間に取り組む内容を変えることができます。

一方で、学習習慣がない場合は、
まず日常の中に「学ぶ時間」をつくるところから始まります。

一度に二つも三つも始めるのではなく、まずは一つ。

「これならできそう!」
と思えることを、小さく始めてみてください。

続けているうちに、
「今日もできた」
「昨日より少し進めた」
という経験が積み重なっていきます。

そして、その積み重ねは学力だけではなく、

「私は続けられる」

という自分への信頼にもつながります。

よい学習習慣とは、毎日たくさん勉強することではありません。

その子が無理なく、自分から学びに向かえる流れをつくることです。


②うまくいかなかった経験から学べる

輝きあい舎が考える「勉強ができる人」の、もう一つの特徴。

それは、

うまくいかなかった経験から学べること

です。

正確には、成功したことからも、失敗したことからも学び、
どちらの経験も次の力へ変えていける人です。

分からない問題が出てきたとき。
すぐに答えが思い浮かばなかったとき。
一生懸命考えたのに、間違えてしまったとき。

あなたは、どんなことを思うでしょうか。

「やっぱり私には無理だ」
「自分には向いていない」

と思うこともあるかもしれません。

悔しくなったり、恥ずかしくなったり、
もうやりたくないと感じたりすることもあるでしょう。

そんな気持ちが生まれること自体は、
決して悪いことではありません。

何を感じても大丈夫です。

そのうえで、少し気持ちが落ち着いたときに、

「ここから、できるようになるにはどうしたらいい?」

と考えられるかどうか。

そこが、学びを次へ進める大切な分かれ道になります。

例えば、問題を間違えたときに、
「私は計算が苦手だから」
で終わるのではなく、

「どこで間違えたのだろう?」
「問題文の読み違いかな?」
「途中式を書けば防げそうかな?」
「似た問題をもう一度解いてみようかな?」

と考えてみます。

すると、「間違い」は自分を責める材料ではなく、
次にできるようになるための手がかり
へ変わります。

大切なのは、「できなかった理由」を探して落ち込むことではありません。

自分を責めるためではなく、

次にどうすればできるかを知るために振り返ること

です。

同じ間違いでも、

「自分はダメだ」と捉えるのか、
「ここが分かれば、また一つできることが増える」と捉えるのかで、

その後の行動は変わります。

学ぶ力は、すぐに正解できることだけで育つのではありません。

分からないことに出会い、
考え
試し、
振り返り、
もう一度やってみる。

その繰り返しの中で育っていきます。


「勉強ができる」は、今から育てられる

輝きあい舎が考える「勉強ができる人」の特徴は、

①自分に合った学習習慣があること

②うまくいかなかった経験から学べること

です。

もちろん、テストでよい点数を取ることも、一つの大切な成果です。

けれど、今すぐ点数として表れなくても、

自分から机に向かえるようになった。
間違いを消して終わるのではなく、理由を考えられるようになった。
分からないときに、質問できるようになった。
できなかった問題に、もう一度挑戦できた。

これらもすべて、確かな成長です。

学習習慣も、物事の捉え方も、
生まれつき決まっているものではありません。

小さな実践を重ねることで、何歳からでも少しずつ育てていけます。

だから、今のお子さんを見て、
「この子は勉強ができない」
と決めなくて大丈夫です。

今はまだ、自分に合った学び方や、続けられる方法に
出会っていないだけかもしれません。

大人がすぐに正解を教えるのではなく、

「どう考えたの?」
「次はどうしてみたい?」
「今日できたことは何だった?」

と尋ねることで、
子ども自身が自分の学びを振り返る時間が生まれます。

輝きあい舎では、勉強を教えることだけではなく、

自分で考え、自分で選び、自分で学び進める力

を育むことを大切にしています。

一人ひとりに、すでに学ぶ力があります。

その力を急かしたり、誰かと比べたりするのではなく、
その子に合った小さな一歩を一緒に見つけていく。

その積み重ねが、学力を支えるだけでなく、
これからの人生を自分で歩んでいく力にもつながっていくと考えています。

改めて、お尋ねします。

あなたにとって、

「勉強ができる人」とは、どんな人ですか?

そして今、お子さんの中には、
どんな「学ぶ力」が育ち始めているでしょうか。

点数だけでは見えない小さな成長にも、
ぜひ目を向けてみてくださいね。

※この記事は2019年5月15日に旧ブログで公開した記事を、現在の輝きあい舎の活動や考え方に合わせて加筆・再編集したものです。